山田の年中行事
名称 内容 出典
1月 1日〜7日 正月はじめ 年男が若水をくむ、家のなか、イロリをはききよめる。 『山田の民話集』
7日 七草 タラ箒たきは年男が行う。 『山田の民話集』
  歯固め餅 正月の餅は乾かして、虫追いのときに歯固め餅として食べる。 『山田の民話集』
15日 小正月の餅つき 大正月と異なり、主に道具に供えられた。 『山田の民話集』
15日 小正月の門松 家の門から道までのあいだに、さまざまな木を立て注連縄をはり、豆の皮をまいた。 『山田の民話集』
15日 お不動様詣り 便所のなかに、実子縄か紙に書かれた「目玉」を書いたお不動様がいた。 『山田の民話集』
15日 お田植 雪の田畑に、豆のオガラとわらとを結んだものを植える。 『山田の民話集』
16日早朝 鳥追い 子ども達が、「貝」というホラを吹いて回った。 『山田の民話集』
15日〜16日 豊作占い 餅や米を用いて、作付けする品種を決める占いをした。 『山田の民話集』
8日〜14日 餅間 (呼称) 『山田の語り草 総集編』
16日〜 こえ引き 田に堆肥をまく。 『山田の語り草 総集編』
  山だし 沢に雪のあるあいだに、そりで木を運ぶ。 『山田の語り草 総集編』
2月 20日 山の神祭り 白子餅(ダンゴ)とハタハタを山の神様に供える。この日を境に、山の神が田の神になる。 『山田の語り草 総集編』
不定 苗代作りの頃 やさら 柴垣の補修を行い、その後田の神様にお供えをする。 『山田の語り草 総集編』
3月 下旬 たね播き お大師講で用いた茅を立てる。糯は禁忌あり。 『山田の語り草 総集編』
7日 馬頭観音詣り 平鹿郡沢口。馬を飼っている家が行き、境内から採ってきた笹の葉を馬に食べさせる。 『山田の語り草 総集編』
13日 水神様のお祭り アバが構成員の観音講を、神明社で行う。 『山田の語り草 総集編』
17日 観音様のお祭り   『山田の語り草 総集編』
4月 8日 びっきの餅 餅を萩の枝に指して、水口に立てる。苗代に蛙が入らないようにする、もしくは苗を強く育てるためのまじない。 『山田の語り草 総集編』
5月 4日 宵節句 菖蒲やよもぎを軒下につるし、菖蒲湯に入る。白山様にお詣りをする。 『山田の語り草 総集編』
吉日 さびらき 苗代の水口付近から苗を少し取り、本田の水口に10株ほど植える。その後、田の神様にお供えをした。 『山田の語り草 総集編』
6月 6日ごろ さなぶり 手伝ってもらった親戚や近所で互いに呼び合い、さなぶりを行った。 『山田の語り草 総集編』
不定   ガン爪打ち 中耕除草。昭和10年代まで。 『山田の語り草 総集編』
6月 1日 権現様詣り 豊作祈願のために、東鳥海山に詣でる。虫除けの札をもらい立てる。 『山田の語り草 総集編』
3日 虫祭り 柳の稚枝と笹の葉を重ね、氏神様に持ち寄り、法印様にお払いをしてもらう。湯立てを行い、御札・注連縄をもらい、水口に立てる。 『山田の語り草 総集編』
1日 ババ家コ焚き 子ども達が、家々から餅網や門松、わらなどを集め、切ってきた杉の木にくくりつけ、ボンデンを作る。夜、それに火をつけて、どれが長く燃え続けるか、集落同士で競い合う。 『山田の語り草 総集編』
15日 ジジ家コ焚き 『山田の語り草 総集編』
下旬〜盆すぎ 山草刈り 家畜の飼料となり、結果的に堆肥になる。 『山田の語り草 総集編』
7月 1日 迎え火 門口でたく。 『山田の語り草 総集編』
6日 墓掃除 墓掃除後、盆棚を作る。 『山田の語り草 総集編』
7日 水浴び 子ども達が7回水浴びする。 『山田の語り草 総集編』
12日 盆市 盆に必要なものを買った。 『山田の語り草 総集編』
13日 仏壇掃除   『山田の語り草 総集編』
盆飾り さまざまなお供えとお膳を供える。 『山田の語り草 総集編』
墓詣り 寺の本堂および位牌堂でも拝む。 『山田の語り草 総集編』
おじゃりコ焚き 詳細不明 『山田の語り草 総集編』
お盆の挨拶 親戚を回る 『山田の語り草 総集編』
不定   稲刈り 基本的には杭かけでわらを乾燥させた。 『山田の語り草 総集編』
不定   鳰積み 土を持った土台に、籾がらやわらを敷き、一時的に保管した。 『山田の語り草 総集編』
9月 9日・19日・29日 節句 それぞれ餅をついて祝った。特に29日は、特別に餅と稲を備え、豊作に感謝した。 『山田の語り草 総集編』
10月 16日 山の神祭り お盆に切り枠をしき、餅を16個供えた。恵比寿講あるいは権現様詣りも行われた。 『山田の語り草 総集編』
11月 7日 疫神祭り 悪い病気をはやらせる神様を静めるために、村境に桟俵に載せた餅を供える。 『山田の語り草 総集編』
  23日 おでゃしこ様 小豆飯膳に長い茅の箸をそえて供えた。 『山田の語り草 総集編』
12月 7日 おしゃど 神々のお年越しの日。法印様の家で、祭壇に灯明を供えて拝む。 『山田の語り草 総集編』
  不明 薬礼の日 薬の神様に豆腐の田楽を供え、医者に一年間お世話になったお礼に行く。 『山田の語り草 総集編』