ラジコンのエンコーダ IC、デコーダ ICが破損しているとき、PICマイコンで置き換える。
PIC は 12F629
基板レベルでは確認しているが、実機は、2012.05.29 現在未実施。
(1)Silan Semiconductor 社の TX-2B と RX-2B の場合
@信号仕様
・ TX-2B データシート
・ RX-2B データシート
・ 矩形波ロング( 1.5 ms HIGH + 0.5 ms LOW )とショート( 0.5 ms HIGH + 0.5 ms LOW )の組合せ
・ ロング 4 個でリーダー、次はボタン信号のショート X 個、ロング 4 個で 1 回目、次はショート X 個、ロング 4 個で 2 回目・・・
・ 最後は無操作のショート 4 個、ロング 4 個で終了
・ ショート信号個数は、5 ボタンの組合せで 4 個から 64 個まで
ショート信号個数
ボタン操作 |
個数 |
ボタン操作 |
個数 |
無操作 |
4 |
後 |
40 |
前 |
10 |
後+右 |
46 |
前+ターボ |
16 |
後+左 |
52 |
ターボ |
22 |
左 |
58 |
前+左 |
28 |
右 |
64 |
前+右 |
34 |
- |
- |
データシートでは、16 のデコード出力が前進だけなので + ターボとした。
また、RX-2B(デコーダ)入力にアンプが内臓されてるからこのままでは?
最初はロング信号 4 個のリーダー部を送る。
ボタンに対応した個数のショート信号を送る。
この例では、前進=10 なので 10 個のショート信号を送る。
信号終了のロング 4 個を送る。
ボタンが継続して押されていたら、リーダー部を送らず、2回目のボタン信号を送る。
最後の前進信号を送信後、操作なし=4 を 1 回送って終わる。
ATX(エンコードソフト)
・ボタンチエック → 今回コードと前回コードを比較
・今回が 4 でなく、前回が 4 なら、リーダ + 個数分ショート信号 + ロング 4 個
・今回が 4 で、前回が 4 でないなら、リーダなしで 個数分ショート信号 + ロング 4 個
・初期設定で前回コードに 04 を入れておく。
RCTX2B12F629A.txt
BRX(デコードソフト)
・PIC内臓 4 MHz、TMR 0 使用、1 μs で 1 カウント。
・250 μs < ショート( 500 μs ) < 750 μs <ロング( 1500 μs )とする。
・プリスケーラを 1:8 にし、8 μs で 1 カウントとするので TMR 0 値は、31 カウント < ショート < 93 カウント <ロングとなる。
・入力 HIGH → TMR 0 起動 → 入力 LOW → TMR 0 値取得、TMR 0 再起動( LOW 監視 )→ ロング OR ショートの判別
・今回がショートなら信号個数カウンタ + 1
・今回がロングで前回がショートなら個数カウンタ値をデコード
・TMR 0オ ーバーフロー( 送信器故障とかで → 入力 HIGH または LOW が 2 ms 以上継続 )で全出力 OFF
RCRX2B12F629A.txt
(2)Realtek 社 TX2、RX2
@信号仕様
データシートは(1)の Silan 社と同じである。こちらが本元かな?
☆ 波形観測
@TEST基板
左 TX、右 RX
前後・左右・ターボの 5 ボタン( HI-ACTIVE ) と対応する LED
PIC 間の白の渡り線がエンコード出力とデコード入力で、ここにプローブを当てて波形観測する。
A波形プローブ
ステレオプラグ + 10 K Ω 半固定でレベル調整する。
パソコンの LINE 入力に差し込む。
Bパソコン設定
パソコンの LINE 入力を設定しておく。
C波形観測フリーソフト ・・・ Wave Spectra V 1.51
https://efu.jp.net/index.html
V 1.50 は Windows 95/98/Me (/2000) では動作しない。
D音声編集フリーソフト ・・・ Sound Engine Free ver.4.61
https://soundengine.jp/software/soundengine/
wave spectra で記録した波形の不要な無信号部を削除する。
(3)ラジコンの周波数
送信機と受信機でクリスタル周波数が異なるのでまとめておく。
@ホビー用 27 MHz 帯
27.120 MHz ± 162.72 KHz (26.957.280 Hz 〜 27.282.720 Hz)が範囲
BAND |
送信機 |
受信機 |
備考 |
NO.1 |
26.975 |
26.520 |
- |
NO.2 |
26.995 |
26.540 |
- |
NO.3 |
27.025 |
26.570 |
- |
NO.4 |
27.045 |
26.590 |
- |
NO.5 |
27.075 |
26.620 |
- |
NO.6 |
27.095 |
26.640 |
- |
NO.7 |
27.125 |
26.670 |
- |
NO.8 |
27.145 |
26.690 |
- |
NO.9 |
27.175 |
26.720 |
- |
NO.10 |
27.195 |
26.740 |
- |
NO.11 |
27.225 |
26.770 |
- |
NO.12 |
27.255 |
26.800 |
- |
・BAND は、+20K、+30K ・・・の繰り返し
・AM 周波数の送受差 455 KHz
Aホビー用 40 MHz 帯
BAND |
周波数 |
備考 |
NO.61 |
40.610 |
- |
NO.63 |
40.630 |
- |
NO.65 |
40.650 |
- |
NO.67 |
40.670 |
- |
NO NAME |
40.680 |
基準周波数 |
NO.69 |
40.690 |
- |
NO.71 |
40.710 |
- |
NO.73 |
40.730 |
- |
NO.75 |
40.750 |
- |
NO.77 |
40.770 |
上空用 |
NO.79 |
40.790 |
上空用 |
NO.81 |
40.810 |
上空用 |
NO.83 |
40.830 |
上空用 |
NO.85 |
40.850 |
上空用 |
Bホビー用 72 MHz 帯
BAND 17 (72.13)〜20 KHz きざみで BAND 21 (72.21) と BAND 50 (72.79)〜20 KHz きざみで BAND 54 (72.87)の 10 波がある。
上空用で、トイラジには関係ないので省略
C共用 2.4 GHz帯
無線 LAN などデジタル通信に使われている帯域を使用する。
トイラジには関係ないので省略
参考 :(財)RCK 日本ラジコン電波安全協会
---- 2014.05.21 ----