おもちゃに使われている、ダイナミックスピーカや圧電スピーカのデータをまとめておく。

(1)ダイナミックスピーカ

@フイルムスピーカの構造

外径は、23 mm 〜 50 mm ぐらいで、27 mm か 29 mm の高さ 8 mm のものがよく使われている。

@永久磁石で、表面に定格の 8 Ω 0.25 W が刻印されている。
ボイスコイルに電流を流すと磁束ができ、これと永久磁石の磁束との反発・吸引でコーンを振動させる。

A外部接続端子、普通右が正極で +刻印か赤印がしてある。このスピーカには左に−が刻印されている。
正極とは、+がかかったとき、振動版が前に出る方向で、入力に直流成分がなければどちらにつないでもよい。

おもちゃでは直流分を含むものがあり、正極に + を接続すると前へシフトされ、コーンの接着が外れやすくなる。
また空芯方向寄りになるためムダ電流が増える?ので、正極に − をつなぐといいと思う。
ステレオでは、右を赤、左を黒のように左右スピーカの接続を同じにしないと、打ち消し合って楽器の位置が判らなくなる。

Bボイスコイルのリード線接続端子
責任分岐点なので、ここには半田ゴテを当てないものだが、横着してここに外線を接続しているのがある。

[AB]の基板はフレームに接着してあるが、たまに剥離するので、外線半田後、瞬間接着剤で点付け補強しておくのがいい。


Cコーン ( 振動板 ) : PET (ポリエチレン・テレフタレート) のフィルム

Dボイスコイル : ポリウレタン絶縁電線がコーン円筒部に巻かれている。

Eコイルリード線 : 前後振動するコイルに電流を供給するため可とう性がいるが、これは単線で折損耐久力なし。
普通品は、途中で可とう性の編み銅線に接続してある。


スピーカを裸で使うと、背面から出た音が回折して前面の波と干渉し、低音が打ち消され高音のみとなり、音量が減り、聞きずらい。
遮蔽版、BOX などで背面波が前に出ないようにする。

感度はわるいが構造的にダイナミックマイクとして使える。




A定格電力(W)
0.25 W、 0.5 W ・・・JIS Z 8601 の R 10 系列数が使われる。



B定格インピーダンス(Ω)
4 Ω、6 Ω、8 Ω、16 Ω、32 Ω・・・

音響信号は交流なので、コイルのインダクタンス分の jωL ( 2πf L ) とコイル純抵抗 R のベクトル和となる。


可聴周波数は、20 Hz 〜 20 KHz であり、|jωL|=2πf L なのでインピーダンスは大幅に変化する。

ある 8 Ω スピーカのインピーダンス変化のグラフで、60 Hz 付近で共振し、80 Ω 程度を示す。
鍵盤おもちゃの周波数範囲では、8 Ω ぐらいになっている。


(参照) http://www.op316.com/tubes/datalib/spimp.htm

純抵抗は、テスターの Ω レンジで計測でき、インピーダンスが 8 Ωの場合、6.6 Ω とか 7.2 Ω などの少し低い値を示す。
これは、低いほうが大きな音がでるからということらしい。
JIS 規定では、定格インピーダンスの 80 % 以下になってはいけないとされている。

テスターでは、最初 0 Ω を示し、過渡電流が収まるにつれて値が上昇し、やがて安定する。
ボイスコイルの断線のチエックとして使えるが、回路に接続された状態では回り込みなど何があるか不明なので、片線は外して測定する。



C定格電圧
W = V × V ÷ R で計算できる。
0.25 W の 8 Ω であれば、0.25 = V × V ÷ 8 ∴ V × V = 2 ∴ V = 1.4 V
0.5 W の 8 Ω であれば、0.5 = V × V ÷ 8 ∴ V × V = 4 ∴ V = 2 V



D定格電流
W = I × V で計算できる。
0.25 W であれば、0.25 = I × V ∴ I = 0.25 / 1.4 ∴ I = 178 mA
0.5 W であれば、0.5 = I × V ∴2 I = 0.5 ∴ I = 250 mA



Eよくある故障と原因

・外部配線の半田外れ ・・・ イモ半田など製作不良

・半田部で電線折損 ・・・ 振動による。電線固定なし、固定テープ乾燥めくれ、固定グルーの剥離、、スピーカ押さえ具変形

・配線の断線 ・・・ 配線途中経路でボスなどに挟まれ

・ボイスコイル断線 ・・・ 過電流焼損、音割れ繰り返し振動、落下衝撃

・ボイスコイルショート ・・・ 過電流焼損

・端子部剥離 ・・・ 接着不良、落下衝撃

・マグネット脱落 ・・・ 接着不良、落下衝撃

・スピーカ本体脱落 ・・・ 無固定、固定グルーの剥離、落下衝撃

・コーンと筐体間に異物片混入 ・・・ いたずら



F回路

100 均 ピアノの回路 1


鍵を押すと COB ( Chip On Board ) IC からは、1.3 V ぐらいの矩形波が出る。
これで単音の ド などがスピーカから出る。

C - E 間は、 0.3 V ぐらいなので、スピーカには、1.2 V かかっている。
電流は、1.2 V ÷ 8 Ω = 150 mA 、電力 W = I × V = 0.15 × 1.2 = 0.18 W

50 % の矩形波なので、平均電力は 0.09 W というところ。

Q:スピーカには、+ 1.2 と 0 V だけで、− の電圧がかかっておらず、スピーカがへこまないのに音になるのかな?
A:正の半波でも音はでるが、正しい音ではない。
スピーカでは、コイルのインダクタンスにより、−電圧がかかり、へこんで正しい音になる。

インダクタ L(コイル)には、電力エネルギーを磁場エネルギーに変換し、エネルギーを貯めたり放出したりする性質がある。


(1)図は簡略図で、実際にはコイルの抵抗、配線の抵抗、SWの接触抵抗、電池の内部抵抗、コンデンサ分があり、ホントのところは解らない。
この図では電池の+極と a 点は同電位であり、電位差がなくても電流が流れるというへんなことになる。
コイルは、エネルギー貯蔵庫として 「 電圧と向きが変化する電池 」 と考えると数式を使わなくても理解できる。
「 逆起電力 」という言葉を使うと、電流の向きが混乱するので使わぬほうがいい。
コイルに電流を流すと磁界ができるが、変化を妨げようと電流を抑えたり、電流を切ると電流を流そうというアマノジャクな性質があり、これをレンツの法則という。

(2)図
SW を ON すると、電流はレンツの法則でゆっくりと上昇し、i = V / (回路全抵抗) の定常値に落ち着く。
コイルを電圧が V から 0 に変化する電池と考える。(以後仮想電池と呼ぶ)
電流方向は a → b


(3)図
SW を OFF すると、 a → b 電流がへるため、レンツの法則で a → b 方向に流そうとする。
コイルは、今までとは逆向きの仮想電池になったと考えられる。
SW が OFF なので仮想電池から電流は流れないという気がするが、SW が ON から OFF する半導通のような過渡期を考えるのである。
エネルギーが一気に放出されるので、瞬間的に大きなヒゲ電圧が発生する。
リレーなどは V の 7 倍くらいの電圧がかかり、 SW の接点でスパークが出てエネルギーの多くが消費される。


(4)図
SW をトランジスタにし、正のパルスで ON / OFF させ、b 点を基準にすると 、a 点は、+ V から − V まで振られる。
この両振りのため、聞きやすい音に近ずく。





100 均 ピアノの回路 2

電源を入れると、C 点に 3 V が出ている。スピーカ両端が同電位のため電流が流れない。
鍵を押すと、3 V から 0.6 V の矩形波となる。
回路 1 のトランジスタが内臓されているようだ。
電流は、( 3 - 0.6 = 2.4 V ) ÷ 8 Ω = 300 mA 、電力 W = I × V = 0.3 × 2.4 = 0.72 W

50 % の矩形波なので、平均電力は 0.36 W となり新品電池では定格を超える。
音だけでなく、スピーカ前面でプラスチックの小さい玉をはじいており、パワーが必要なのだろう。
音量は回路 1 の 3 倍ぐらいありそうですこしウルサイ感じ。
鍵の短い音だけでなく数秒の曲も出るのでコイル焼損の恐れがある。




PWM 回路

Purse Width Moduration ( パルス幅変調 ・BTL ) で、IC から直接スピーカに接続されている。
この例では、スピーカ端子間電圧が正負に変動している。
GND に対して正と負が出力されている。
スピーカをつないでも鳴らないとき、片側が生きている場合があり、それと GND で外付けトランジスタを駆動させれば修理できることがある。




DAC 回路

Digital to Analog Converter
この例では、スピーカ端子間電圧がアナログ半波波形である。

抵抗 R は、330 Ω 〜 560 Ω で大きいと音量が大になるが割れる、小さいと音量が小になり、音が消える。
動作安定抵抗?




G16 Ωスピーカをが壊れたので 8 Ωにしてもいいか?

・経験上、差し支えないようだが、IC 直駆動の場合、壊れると終わりなので、4 〜10 Ω を直列に入れる。
トランジスタ駆動の場合は、交換がきくのでかまわない。

・32 Ω → 8 Ωはさすがに気持ち悪いので 20 Ω を直列に入れる。
100 均のステレオヘッドホンのスピーカは、32 Ω が多いので使える。

・音量により Ω 数を適当に変える。

・0.5 W の場合、1 / 4 W 抵抗をパラにする。



H音量をさげるには?

・ケースの音出し穴にテープを貼る。

・スピーカに直列に抵抗を入れる。 抵抗値は、数十Ωでないと効かないが、抵抗の W に注意! 1 / 4 W 100 Ω 4 本並列で 1 W 25 Ω

・スピーカ電源が IC 電源と分離できる場合
    * スピーカ電源を電池 BOX の中間から取る。
    * 可変三端子レギュレタでスピーカ電源を作る。



I回路を保護するには?
IC が生きていて、スピーカと駆動トランジスタが破損している場合、スピーカに直列に ポリ SW を入れる。
    * 0.25 W の場合 100 mA
    * 0.5 W の場合 200 mA



J音量が小さい
電源の電解コンデンサの劣化である場合が多い。
一般に電解コンデンサの寿命は 7 年らしい。




(2)圧電素子


上 : 圧電ブザー ・・・ 発振回路が内臓されており、電源をかけるだけで、ピー とか ブー音のブザーとなる。
おもちゃでは、ほとんど使われていない




中 : 圧電サウンダ ・・・ 下の圧電振動板がケースに収められている。
共振周波数で最大音になるよう支持方法や共鳴寸法が設計されており、一般用途に手軽に使用できる。
おもちゃでは、ほとんど見かけない。




下 : 圧電振動板 ・・・2 枚の電極間に圧電セラミックスがはさんで接着してある。
おもちゃでは、ボタン電池で本の中に仕込む電子オルゴールなど単音メロディ機で使われている。

外部から振動を与えると電圧が生じるので、発音部品でなく、拍手や呼びかけ声、釣竿やラケットの振り(加速度)のセンサーとして使われている。
発電部品としては、プラレールのエコ踏切の LED 点灯に使われている。

超音波領域では、D51の煙突から水蒸気の煙を吐かせたりもしている。(132 KHzとか)

専用のケースやグルーで固定してあり、コストと広い周波数範囲に対応している。


セラミックスは、チタン酸バリウムなどの粉末を 1000 ℃ 以上で焼成したもの。





@振動のしくみ ( 参考 ) muRata 圧電発音部品


圧電素子の対向電極間に電圧を加えると、圧電効果により機械的な歪みが生じる。
円板形状の圧電素子の場合、図のように電界の方向により、圧電素子が伸び縮みする。
圧電素子が伸縮した時、接着された振動板は伸縮せず、図の方向に屈曲する。
したがって、電極間に交流電圧を印加すると屈曲が交互に繰り返されて音波が発生する。

△の振幅の 「 節 : ノード 」 の部分で保持すると大きい音になる。(共振周波数)

セラミックスは絶縁体なので電流は流れない。電界効果トランジスタと似ている。


半田付けは 「 必ず相談してください 」 とあり、銀メッキ部とか結構難しそうなのでリード付きが無難。
半田部で線が折損などのときは、40 W くらいのコテで素早くやる。
激しい衝撃を与えると、100 円ライターまではいかないが、高圧が出るので注意が必要。



A定格例
muRata 圧電振動板 7BB-27-4
・共振周波数 ・・・ 4.6 KHz
・共振抵抗 ・・・・ ・200 Ω以下
・静電容量 ・・・・・ 20 nF
・使用電圧 ・・・・・ 3 〜 20 V



B駆動回路

・トランジスタで駆動
ロジック回路などはもうしないかな?
並列に抵抗を入れないと鳴らない。




・COB IC やマイコンから直接ドライブする。

安定抵抗( R )、回路保護用( D )はなくてもよいそう。




・防犯ブザーの回路

トランジスタが ON して定常状態になったとき、電流 i による磁束Φは L1 と L2 で同じ向きになるようにしてある。
トランジスタが OFF すると L1 の仮想電池により、磁束が減るのを妨げようとする。
L2 には電流が流れていなかったが、こんどは磁束が仲介になり、L2 にも仮想電池ができる。
2 個の仮想電池は向きが同じとなり、1個で V の 5 倍の電圧が出たとすると 10 倍の 45 V ぐらいが圧電板にかかり、大きな音となる。

定格電圧を超える使い方である。

C はヒゲ電圧を N → P → GND と流し、エミッタを保護している。
最近のは、低音メロディも重畳され、鳴ってる位置が判りやすくしてある。




C拍手・声の検出

圧電振動板を 3 cm の高さから円周が当たるように机に落としたときの波形

3 KHz、P - P で 7.26 V、長さ 10 ms ぐらいが観測された。

拍手では、P - P で 210 mV 、声では 10 mV 程度と小さい。

声検出は圧電板より、コンデンサマイクのほうが多く使われているようだ。





(3)ECM ( エレクトレットコンデンサマイク )
@構造
この例では、外径 6 mm、 高さ 3.4 mm のアルミハウジングで無指向性

ダイヤフラム ( 振動板 )、永久帯電高分子フィルム、固定電極、増幅用 FETが内臓されている。
赤(+)と青(−)は、永久帯電高分子フィルムによって、ダイヤフラムと固定電極が分極した様子を示している。
振動していないときは、FET の G は、− で、導通していない。

振動したときの分極の様子が下図で、FET の G が、+となり導通する。( 分極の様子は小生の想像で、間違っているかも知れない )

A接続方法
電源 VCC から 1 〜 5 KΩ の抵抗で電源供給、その電源線から 1 μF コンデンサで容量結合し、AMP に入力する。
おもちゃでは、シールド線は見かけない。

B定格
Panasonic の WM-61A では、2 V の 2.2 KΩで、 感度 − 35 ± 4 dB、となっている。( 0 dB = 1 V / Pa、1 KHz )
1 KH z の 1 Pa の音圧がかかったとき、発生する電圧を感度という。

このサイズではどこのメーカのものも、− 40 〜 − 45 dB ぐらいで、普通の会話では、1.5 mV P-P ぐらいが出る。
8 Ω 0.25 W のスピーカを駆動するには、1000 〜 2000 倍の増幅が必要である。








Cおもちゃでのあれこれ

☆マイクが効かない( 拍手や音声に反応しない )
・コンデンサマイクの不良 ・・・ 湿気に弱いので交換時、クロスの上にラップをかけておく。
・コードの断線
・プラグ内の断線
・ジャック接触不良
・音量調整ボリウムの接触不良

☆ガリガリ音がする。
・コードの断線しかかり
・プラグ内の断線しかかり
・ジャック接触不良
・音量調整ボリウムの接触不良

☆マイクをつないでないのに雑音がでる
・ジャック b 接点の接触不良 ( @−B がつないであるとき )

φ 3.5 プラグ JIS C 6560


☆拍手や音声に敏感すぎる
・防振材の劣化 ・・・ スキマテープで防振

☆マイクチエッカーは必要
・マイクだけ持参の場合もある、本体側との切り分けするにも重宝

☆分解切断点
半割りネジ止めなら楽だが、2 〜 3 本ボスが接着してあるものは切断せねばならない。
首下にピラニア刃を当てながら切断すると、マイクとの距離もあり、後始末がキレイにできる。

☆コード保護
矢印部が切れやすいので、コードにビニルチューブをかぶせ、一緒にダンゴに結ぶ。
ストローの蛇腹部を接着してもいい。
ダンゴは、きつく締めず大きめにし、糸で縛って点接着するほうが、ケーブルの負担が少ない。



Dアンプ例 ( マイクチエッカー )



Eマルチチエッカー

5 機能 ピンコネクタ差し替え式、60 × 90 × 35、 DC 5 V 電源

・スピーカチエック ・・・・・・・・・・ 赤黒テストクリップでスピーカ単体を鳴らす。(ジングルベル)
    チエッカー自身が OK か先に左右のスピーカ固定ビスに当てて確認する。

・赤外線チエック ・・・・・・・・・・・ リモコン信号を音で確認
・マイクチエック ・・・・・・・・・・・・ オペアンプにして、コンデンサマイクを差込み、スピーカで確認
・シグナルインジェクター ・・・・・ 基板増幅回路確認
・オペアンプ ・・・・・・・・・・・・・・・ 音声信号、ラジコンアンテナ信号をスピーカで確認




(4)dB ( デシベル ) について

@どういうものか?
・2 値の比、何倍とか何分の 1 かというときに 0 の羅列をさけて扱いやすいようにしたもので、単位は B (ベル) を使う。
・B (ベル)ではまだ扱いにくいので、これの 1 / 10 の dB ( デシベル )を単位に使っている。
   4 B (ベル)= 40 dB ( デシベル )

・0 の羅列をさけるため、10 を底とした常用対数で表現している。
   
   入力が 1 で出力が 1000 とき、10 log 出力 / 入力 = 10 log 1000 = 30 dB ( デシベル )
   入力が 1 で出力が 1 のとき、10 log 出力 / 入力 = 10 log 1 = 0 dB ( デシベル )
   入力が 1 で出力が ( 1 / 1000 ) のとき、10 log 出力 / 入力 = 10 log ( 1 / 1000 ) = - 30 dB ( デシベル )
   1000 倍から 1 / 1000 までの広範囲の値が +- 30 dB のように 2 桁数字で表すことができる。
・これは相対比だが、片方を基準値にすると絶対値となる。


A一般数学の log 公式
   

Bオーディオ分野での dB
・アンプの Gain ( 増幅率 )は、出力 W out ( ワット) / 入力 W in ( ワット) で表され、10 log ( W out / W in ) dB としている。
   測定しやすい V で表現すると W = AV = V * V / R なので、10 log ( V out^2 × R out ) / ( V in^2 × R in )
   R out = R in とすると、10 log ( V out / V in ) ^2 = 20 log ( V ou t / V in ) dB となる。
   オーディオ機器間接続でよく使われるラインレベルは、基準値として、実効値 0.775 V を 0 dB にしている。
   20 dB アンプだと出力電圧は、Windows PC の関数電卓で計算すると、20 [/] 20 [=] [10^x] ⇒ 10 倍となり、0.775 * 10 = 7.75 V となる。

・マイクレベルは、1 V / Pa = 0 dB と表記されており、マイクに 1 KHz の 1 Pa (パスカル) の音圧がかかったとき 1 V を出力する。
   Panasonic の ECM である WM-61A では、- 35 +- 4 dB とある。
   - 35 dB を Windows PC の関数電卓で計算すると、35 [/] 20 [=] [10^x] [1/x] ⇒ 0.017782 倍となる。
   これは、1 Pa がかかったとき、0.017782 V が出力されることを意味しているようである。
   会話は、20 mPa ( ミリパスカル ) 程度なので、0.02 × 0.017782 = 0.356 mV (実効値 ) がマイク出力電圧となる。


Cデシベル⇔倍率換算

デシベル(dB) 電圧・音圧時の倍率 電力時の倍率



dB 欄は、20 、−25 などを入れ、計算ボタン
倍率欄は、10.5、0.002 などを入れ、計算ボタン
クリアは、入力欄をクリックして、X をクリック
指数表記 1e-8 とは、1 × 10^-8
換算プログラムは、Tom's Web Site デシベル計算 を無断移植

Dデシベル⇔倍率早見表

+dB 電圧比 電力比 −dB 電圧比 電力比
80 10,000 100,000,000 -80 0.0001 0.00000001
70 3162 10,000,000 -70 0.0003162 0.0000001
60 1000 1,000,000 -60 0.001 0.000001
50 316.2 100,000 -50 0.003162 0.00001
40 100 10,000 -40 0.01 0.0001
30 31.62 1000 -30 0.03162 0.001
20 10 100 -20 0.1 0.01
10 3.162 10 -10 0.3162 0.1
9 2.818 7.943 -9 0.3458 0.1259
8 2.512 6.310 -8 0.3981 0.1585
7 2.239 5.012 -7 0.4467 0.1995
6 1.995 3.981 -6 0.5012 0.2512
5 1.778 3.162 -5 0.5623 0.3162
4 1.585 2.512 -4 0.6310 0.3981
3 1.413 1.995 -3 0.7080 0.5012
2 1.259 1.585 -2 0.7943 0.6310
1 1.122 1.259 -1 0.8913 0.7943
0 1 1 -0 1 1









(5)参考規格

JISC、JEITAで無料閲覧

JIS C 5532 - 1994 音響システム用スピーカ ・・・(特性測定方法)
JIS C 6560 - 1994 単頭プラグ・ジャック
JIS Z 8601 - 1954 標準数

JEITA RC - 8127A - 2012.01 ダイナミックスピーカ
JEITA RC - 8125A - 2009.03 圧電スピーカ




---- 2016.04.08 ---